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境港の「海くら」で、奥日野の「たたら展」

ここは境港の「海とくらしの史料館」、通称「海くら」の企画展示室。
本日午前中はここで「たたら展」の展示作業を行いました。

今回の展示の目玉は、何と言ってもコレ!!!
平安時代の伯耆国大原の刀匠、安綱作の銘刀、国宝となっている「童子切安綱」!!!
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・・・の模造刀です(笑)

旧岸本町の八郷に安綱の碑が建立されていますが、先に言った者勝ちのようなところがあって、
実は元々は奥日野・日南町下阿毘縁(しもあびれ)大原あたりで、たたら製鉄と作刀を
併せ行っていた山伏集団が元で、大同年間(806年頃)に活躍した初代安綱から以後、
「安綱」をブランド名として、200年近く継承し、その間に作刀集団は
数多くの僧兵を抱えていた大山寺(=マーケット)に近い川下に移動して、
その場所をまた「大原」と呼び、大原鍛冶として全国に名を馳せて後、各地に分派していった・・・
伯耆国たたら顕彰会では現在、伯耆(大原)安綱についてこのように推論しています。
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今回、境港で「たたら展」を行うことになったのには、ぢつはとっても深〜い訳があります。
江戸時代、奥日野の鉄山師たちの請願によって、寒村であった境村に「鉄山融通会所」という
鉄製品の受け渡し(売買)や積み出し、それに伴う金融機能を果たす役所が設置されたことが、
今日の境港市の根幹になった!!という歴史的事実を、再認識&再評価しようということなのです。
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また「たたらの原理=還元反応」を理解していただくためにはまず「燃焼の原理」から
ご理解いただく必要があるとかねがね思っていたので、酸素ちゃんを主人公に
燃焼のパネルを制作。
(ところで、物はなぜ燃えるのか?うまく説明できますか?
 最近の家庭では火を燃やすなんてことがほとんどなくなって、「火」はほんとうに
 縁遠い他人事のようになっていますが、ぢつは現代文明は「ものすごい燃焼」によって
 支えられています。そのことを忘れないように、とのメッセージも盛り込みました)

アニメの『銘刀になった鉄之進物語』も随時上映。
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このアニメはYouTubeにアップされていませんが、これを作ってくれた友人、長谷川洋君による
民話アニメはこんなん↓です。この他、計5タイトルありますので
「鳥取県民話アニメ」で検索してご覧ください。

光明寺のかっぱ(日野町)



ちなみにこれらのアニメ作品の音楽(劇中曲)制作は、トモダチのよしみで
我が方が受け持たせていただきました。(そう思いながら心してご鑑賞くださいね・・・笑)

本日設営したのはあくまで「仮展示」と言うことで、年が明けて1月8日からは
2階の展示室に場所を移し、春まで展示することになります。
  「海とくらしの史料館」 紹介ホームページ

お近くの方はぜひお出かけくださいね。
by okimirahagisu | 2013-12-24 19:13 | お仕事がらみ
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